カーヴァーの文章は刈り込まれた印象を受けます。
決して簡単に書かれているのではなく、会話や登場人物のちょっとしたしぐさなど、結構細かく描写されているのに、受ける印象はそぎ落とされている、といった感じです。
さらに使われている英語はとても簡単です。
難しい単語はほとんど使われておらず、一文は簡潔で短いです。
意味を取るだけでいいなら、ちょっと英語の読解ができる人なら辞書なしですらすら読めると思います。
しかし、その簡潔な表現で描き込まれた何ということのない日常の場面が、静かな水面に小石を投げたように、どこまでも広がる深い余韻を読後に残します。
読み終わって、魔法にでもかかった気分です。
ぜひ原著で味わって欲しいです。