1200円程度の雑誌の特集本といえば、斜めに読んで読み捨てる内容かと思ったら、予想に反して、とても丁寧でレベルが高い編集で、長期の保存に耐える本だった。
ビジュアルが綺麗だし、橋本麻里さんの文章は、日本美術史の確固とした知識に裏打ちされていて、素人ライターの「お店訪問」記事とは一線を画している。かといって、堅苦しくもなく、楽しい読み物である。
このような本を通じて、「なんちゃって民芸品」ではない、洗練された日本の伝統文化や工芸品を提供している職人や会社の情報を得られるのは、作り手にとっても、読み手にとっても良いことである。