1968年リリースのデビュー作。後にみせる独特なジャズ・ロックにはまだ熟成しておらずデイ
ヴ・シンクレアのオルガンプレイもまだおとなしい。
全体的には60年代後半のブリティッシュ勢にみられるサイケ感覚が強い。だがCaravanらしい
叙情美が随所にあります。「Place of my Own」と「Magic Man」はパイ・ヘイスティングスの
繊細なヴォーカルと儚い旋律美による極上の曲になってます。
個人的に特に愛聴してる「Cecil Rons」はホラータッチで不気味なインストからはじまるが
やはりサビはCaravanらしい叙情性を有してますね。デイヴのオルガンによる繊細な味付けが
見事。
そしてアルバムのラストを飾る9分の大作「Where but for Caravan Would I?」も特筆もの。
哀愁溢れるコーラスと緊張感みなぎるグルーヴが交錯するスウィングナンバーに仕上がって
おり後の彼らの方向性と成功を感じさせる曲。アルバム全体的に音が良くないなかにあって
この曲だけは何故か非常にサウンドも洗練されていて強い意気込みを感じますね。
『グレイとピンクの地』や『夜ごと太る女のために』などの代表作を聴いた後に彼らのルーツ
をたどる意味で聴けば愉しめると思います。