コープマン指揮アムステルダム・バロック合唱団&管弦楽団の演奏による、バッハのカンタータ全集の第7巻です。録音は1997年9、10月で、このCDはコープマンの自主レーベル「Antoine Marchand」からの再発売盤です。
この巻にはバッハのライプツィヒ時代初年度の教会カンタータが12曲収録されていて、第181番は第1、5曲の異稿が付録として収められています。有名な第147番や傑作の第105番なども収録されていて、バッハのカンタータに興味のある方なら「買い」の巻だと思います。
演奏も充実していて、合唱・器楽ともに技術的な不満は全く感じません。むしろウマすぎて、バッハ自身たちはとてもこんなに滑らかでまったりとした演奏はしてなかっただろうなぁ~と感じてしまうほどです。
ソロ歌手もそれぞれ味のある好演を展開していますが、中でも今回初登場のテュルク(テノール)の張りのある伸びやかな歌声が聴く者に強い印象を与えます。ラーション(ソプラノ)は第147番のアリアがやや過剰演出気味で鼻につき、マグヌス(アルト)は声に張り・つやを欠いていて今一つ魅力がありません。
通奏低音でのリュート使用は前巻に引き続き行われています。使いどころはなかなかよく考えられていて、例えば第105番では冒頭合唱やコラールなどでは使われず、バスのレチタティーヴォやテノールのアリアだけで使用されています。なかなか効果的ですが、私は個人的に教会カンタータでのリュート使用は余計な味付け、例えば寿司に砂糖をまぶすようなものだと思います。