つい最近3作品がデジタル・リマスタリングされて再発売された、日本を代表するシンフォ系プログレバンド「ミスター・シリウス」の前身「シリウス」の唯一の作品です。オリジナルは1990年発表。
全5曲中、中間の3曲は1979年、オープニング曲は1990年、ラストは1987年の録音と分かれていています。録音時期こそ違いますが、全曲に透徹する究極のリリシズムはリーダーの宮武和広氏によるもの。1989年の衝撃的なデビュー作「バレン・ドリーム」や続く1990年の「ダージ」と比較すると小粒な印象は免れませんが、ここで聴かれるたとえようもない美しさは、紛れもなく「ミスター・シリウス」に通じるものがあります。
個人的には、高校時代の友人と組んだ「Crystal Voyage」や「Land of Eternity」でのクリムゾンの「レッド」あたりに通じる叙情性が気に入りました。ちなみにラストの「Wanderer」は宮武氏の奥さん、宮武美代子さんの作品です。
「ミスター・シリウス」の作品と同様、廃盤状態だったこの作品は、オークションなどでかなりの高額でトレードされていましたが、ここにきて音質も格段にアップしての再発売です。宮武氏のコメントを読む限りおそらくこれが最後のリリースだと思われます。いままで探し続けてきたファンは、この機会にぜひ購入されることをお勧めします。