浜離宮で震えるほど感動したので、せっかく買ったDVDを開封しないまま2ヶ月経ってしまいました。DVDを観ると、ライブでのあの感動が上書きされてしまうような気がして……。で、ようやく見たのが今日。
そんなのまったくの杞憂でしたね。真珠の粒を宙に放つような美しい発声、せつなく憂いを帯びた表情、むせぶような渾身のフォルテシモ、メンバーとの掛け合いの妙──客席からは見えなかったディテールに迫ることができます。しかも、恐ろしいことに、クロースアップで見てもそのディテールにほころびがない。レコーディングスタジオとは違う、多くの聴衆を前にしたステージの魔力というやつでしょう。歌の中の主人公となって、別の人格を生き、別の人生を生き、物語の情景まで描き出すほどの凄まじい集中力です。
アルバム「男歌」では平板な印象を受けた曲も、このライブでは彫りの深い陰影をみせます。特に「レイニーブルー」「奏」の熱唱には、胸の奥からこみ上げる熱いものをとどめることができません。
ベストは、永遠の愛を歌う「Salvia」。オフマイクでアカペラの場面は、鳥肌モノです。ほんとは絶対生で聴きたいところですが、DVDでせめてその片鱗に触れてみてください。
最後に、ホールの響きも、録音のクオリティも、とてもすばらしいと思います!