ライツのカメラにはどんなに汚くても純正のレンズしか認められないというような方は、最初からこのレンズのリンクをクリックはしないでしょうが…フィンガーレストのついたクリック感のある絞りリングと、丁寧にグリスアップされている滑らかなフォーカスリング、そしてマルチコートされた「非球面レンズ不使用」の味わいが、実勢価格で4万円程度で買えるのだから…日々ライカの中古レンズとにらめっこしている人に「とりあえず手に入れてみては?」と伝えたいと思います。
ボケ味の確認のしやすさやファインダー視野の明るさが大きく異なってくる一眼レフと異なり、レンジファインダーで明るいF値であってもハイスピードレンズであることぐらいしか恩恵が得られませんが、F4.0までしぼった時の像の安定感は価格から見れば驚きです。エルマーもエルマリートも良いものですが、ファインダーのフレームさえクリアできれば、標準レンズとして常用しても問題はないと思われます(つまりCLやCLEにはベストマッチだ、ロッコール40mmの代わりにしてもいいぐらい)。
F4.0より開放では周辺の光量落ちが発生し、非・非球面のユルくてなだらかな、時として予想不可能なボケを伴った像を発生させます。そこは名前に「クラシック」を冠するだけあって中々面白いものですが、マルチコート版はシングルコート版と比べると逆光時コントラスト等は現代的です。モノクロフィルムで運用するならばシングルコートの方が味があって良いと思いますが、カラーネガやポジで撮ることを想定するならば、現代的な仕様の安心感は捨て難いでしょう。
なお最短が0.7mであるので一眼レフのレンズの感覚で扱うと、扱いづらいと感じるかもしれません。レンジファインダー的にはそれで十分なのですが、マウントアダプタで利用する場合にはオーバーインフ気味な傾向があるので、特に撮影距離には注意が必要でしょう。