模「景」という言葉はネコパブリッシングのRM誌・RMM誌の造語である。実物の鉄道風景の中から「これは!」と思うシーンをいかに切り取り、いかに模型に表現するか、という過程を凝縮した言葉である。
実物風景のそういったシーンをいかに見つけるかというのが『
模「景」を歩く ―モデラーの眼で見た鉄道シーン』としてまとめられていた。さてこの着目したシーンをいかに切り抜いて模型に表現するかというのが本書『模「景」を作る』である。
1.箱根登山鉄道、2.江ノ電、3.鶴見線、4.東海道本線根府川駅、5.同有楽町駅周辺(数寄屋橋のガード)、の5つの鉄道シーンをモデル化。短編成の電車中心の1.〜3.は1枚のボードの中で運転可能なエンドレスを備える。加えて箱根登山ではスイッチバック運転も楽しめるポイントTOポイントの支線(いやこれこそが本線か)を持つ。長編成の電車の舞台である4.5.はさすがに単独では運転できないが、4.の根府川駅は駅のセクションレイアウトとして楽しめる他、編成単位の列車展示台に、5.の数寄屋橋ガードはビル街から顔を出す新幹線を始めとする電車を展示するディスプレイカットモデルとしてそれぞれ楽しめる。
山岳地帯、海岸地帯、併用軌道、工業地帯、大都会など、それぞれ違ったテイストのシーンをモデル化を取り上げているので、様々なユーザー志向に対応。元々自分の好きなテイストの他、「大都会か併用軌道、いやいや登山鉄道も捨てがたいなぁ」とモデラーに楽しい悩みをもたらす。
江ノ電に限るが、実物も模型も含めて、もっともっとどっぷりと模「景」したい人には、『
江ノ電 模「景」 ―鉄道模型で再現する情景と車輌』もある。