だいぶ前に出た『CODE』の改定版。サイバー世界における規制の在り方について書いている。
それにしてもすごい本だ。自分も今はシステムの構築に携わっているが、もともと法律を勉強し、勤めてからも情報公開制度や個人情報保護制度を担当してきていたので、プライバシーの保護についても、ちょっとは知っているつもりだった。
でも、ここまで深く、インターネット時代の法、憲法の解釈を検討している書物は初めてだ。再読して、改めてそう感じた。
著書が言うように、インターネットにおける規制はだんだん増している。しかも、それは、大勢の人の間ではむしろ肯定的に受け止められている。
ただ、それって本当は非常に怖いことなんだ。きちんとした議論もなく、ネットでの匿名の発言を規制したりすることは、私たちの自由を知らぬ間に制限していくことにつながる。
日本では、こういった議論がされていないな。住基ネットの時もそう。人間にコードを振ることが尊厳を冒すだとか、セキュリティが心配だとか、そういった議論に終始してしまい、ネットでの自由とそれを実現するためのアーキテクチャ、法といった議論がなかったように思う。初版のときも、今もそれは変わっていない。
著書が最後の「補遺」で言うように、この本は決してネット社会だけではなく、現実の社会の民主主義過程を取り戻すことの重要性を教えてくれる。日本は心配だな。
いい本、読んだ。