本書はコンピュータの動作を根本から解説するもので、データのやり取りを中心に、コンピュータの動作原理を解説している。序盤では点字やモールス信号などを題材とするコードの歴史と、実際に通信や演算を行うためのハードを詳細に扱っている。中盤からは、2進数の処理、リレーによる演算の方法、メモリやオートメーション、終盤ではプロセッサの構造から低級言語・高級言語、OSなどにも触れている。
計算機工学、論理回路学などの高度な内容にも触れているため、理系の、できれば工学系の知識がある方が望ましい。とはいえ、読み物形式なので、順番に読んでいくことで予備知識がない方でも理解することはできるはずだ。懐中電灯、黒猫、シーソーなど、一見コンピュータと何の関係もなさそうな例をもとに、コンピュータのしくみを明かしているのは、本書の最大の魅力である。
先に述べた内容以外にも、ファイル形式や開発環境、グラフィックに関する解説など、まさしくコンピュータに関わるすべてに言及している。とくにプロセッサやOS、アプリケーションなどの歴史に関する部分は興味深い。数学的な部分にあまり興味がない方にとっても、読む価値は十分にあるだろう。コンピュータの動作や根本原理を知りたいという知的好奇心あふれる読者に、ぜひおすすめしたい1冊である。(斎藤牧人)
ハードウエア・レベルまで掘り下げて解説しているおかげで,具体的なイメージがわきやすい。「プログラミングWindows」の著者として有名なPetzold氏が書いただけのことはある。歴史の部分だけを読んでも楽しめるので,とりあえず手にとってみてほしい。
( 日経ソフトウエア)
(日経ソフトウエア 2003/07/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
登録情報
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情報のコード化ということを中心に据えて計算機の「からくり」を手順を追って
説明しているところ。つまり計算機が情報処理のための機械だと言うことを丁寧
に説明している。
いきなりCPUのアーキテクチャーのような話ではなく、できるだけ物理的な手応
えをつかめるような書き方になっているところ。
できるだけ平易な言葉を使って読者を遠ざけていないところ。
著者がCharles Petzoldである。
ということで、計算機や、デジタル回路の初心者が体系立った基礎を積むために
読むのには非常によい本です。それぞれの教科書や実習だけではバラバラになっ
てしまう知識体系を情報というキーワードでつなぎ止めることができるようにな
ります。またそうでない人もこの本を読むことで、教養としての計算機知識を身
につけることができるはずです。
電子回路の専門家でなくても、電池をランプにつなぐ、といったところから始まっていくので、誰にでも理解可能だ。もちろんやさしく書かれてはいるが、ボリュームがあるのでさらっと読み流すことはできない。じっくりと順を追って読んでいってほしいと思う。
ライトの点灯に始まり、リレー、AND回路、OR回路、加算回路、減算回路、メモリ、発振器、カウンタ、セレクタと発明が続き、ついにはこれらを組み合わせて原始的なコンピュータを発明していく。単純な電子回路が組み合わせによってここまで進化していくのは驚異的である。
さらにキーボードや、ディスプレイ、そしてOSの発明についてもなかなか興味深い。
私自身SEだがコンピュータの中身はずっとブラックボックスだった。情報処理試験の解説などいくら読んでも本質は理解できない。それよりも少しだけ時間をかけてこの本を読んだ方が、ずっと利益になる。
プログラマ・SEに限らず、コンピュータの仕組みについて理解したいと思っているすべての人にお勧めする。
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