現在、彼が何故これほど世界的なアーティストとして君臨しているかが嫌というほど分かる大傑作リミックス盤。収録時間は短いものの、これはある意味「ファンタズマ」を凌駕しているといってもいいかも知れない。それぐらい、このリミックス盤は良くできている。トリップ・ホップ界の重鎮であるアンクルの楽曲を、事もあろうかハードコア・パンクに仕立てるというありえない神業が聞ける1に始まり、原曲をさらなる夢見心地ポップに強引に仕立て上げてしまった2、けだるさ全開だった原曲を全く異なるエキゾな躍動感溢れるアレンジに生まれ変わらせた3といい、元々はヒップホップ調の楽曲だったものをジャム・バンド風のアレンジで聞かせる4など、予測不可能な事が次々に起こる。元々リミックスというのは、一言で言えば他人の楽曲に自分なりのエッセンスを注入したもの・・・ということなんだろうけど、この人の場合自分の楽曲のフレーズやメロディ等を丸々使った上で、さらに斬新なアプローチをするという前代未聞のやり方を使っていることに驚かされる。いやはや、こういうアプローチでリミックスを試みる人を初めて知った。海外の大物ミュージシャン達の度肝を抜いたのもこれを聞けば誰でも納得するだろう。