当時すでに世界に名を馳せていたカシオペアの、集大成とも言うべき珠玉のライブパフォーマンス。演奏が完璧であることはもちろん、衣装、振り付け(?)、照明などのビジュアル効果にも趣向を凝らしたそのステージは、まさにエンターテイメントの極致。のっけから画面に食い入り、時間を忘れて一気に観てしまった。カシオペアはライブバンドだったということを、改めて納得させられる作品。
ボーカルに楠木勇有行が参加した全21曲は聴き応え十分。レコーディング状態も良い。曲は当時発売のアルバムが中心だが、懐かしいナンバーもあってまったくハズレなし。<18>は伝説のライブ版「MINT JAMS」のアレンジが聴けるのが嬉しい。ただ、<20>のボーカルはちょっと濃いいかな……スタジオバージョンの野呂のスキャットのほうが爽やかで私は好きだ。
それにしても、メンバーに目線で合図を送りステップでリズムをキープしがらながら楽しそうに弾く野呂一生の姿や、息のぴったり合ったユニゾンプレイなどを見ていると、音楽(すること)の面白さはこういうところだよなあと、心底ミュージシャンが羨ましくなる。すでに廃盤かもしれないが、これからカシオペアを体験したい人には、「LIVE」(1985)と併せて無条件にお勧めしたい映像だ。