Britannica電子百科事典の完全版です。もちろん内容はすべて英語。
パッケージは映画のDVDと同じで、紙箱も説明書もなく非常にシンプル。
必要なHDDの空き容量は、テキストと図版で3.5GB、フル・インストールなら4.8GBが必要です。
こちらはWindows7(64bit)の環境で使用しているので気になりませんが、WindowsXPのハードでは、少々動作が重いかも知れません。
インターネットやWikipediaの普及で百科事典ばなれが進むなか、今もブリタニカは貴重な存在です。
こうした家庭用の百科事典は、いつも手許に情報を置いておけるという安心感があるからです。
記事の内容は毎年更新されているので、昔の百科事典のように内容が10年古いというようなこともありません。
この2011年版の場合、実際に発売されたのは2010年なので、2009年までの情報が入っています。
英国の事典なので、日本の百科事典とは扱う項目が異なりますが、日本についての情報もかなり押さえられています。
聖徳太子と十七条憲法、平家、関ヶ原の戦い、徳川光圀、高杉晋作、中江兆民、47都道府県、主要な観光地など。
一方、米国に帰化した生物学者の柳町隆造などは、今回このブリタニカで初めて名前を知りました。
電子事典ならではの機能では、知識の関連項目から内容が引けるBrainStormerが目を惹きます。
たとえば 「高杉晋作」 からBrainStormerを引くと、長州、萩、日本、下関、明治維新、陸軍、日本人という関連項目が出てきます。
さらに関連項目から 「明治維新」 を選択すると、今度は岩倉具視をはじめ、維新に関わった人物一覧が表示されるといったぐあい。
(この一覧から大久保利通が抜けているのは、たぶん誤植でしょう)
一方、老舗の百科事典ならではという内容もあります。
Classicsという項目からは、過去ブリタニカに寄稿された、錚々たる著名人たちの記事を読むことができます。
マクスウェルの書いた 「エーテル」、アインシュタインによる 「時空」 の解説のほか、珍しいものでは、T・E・ロレンスの書いた 「ゲリラ」、リリアン・ギッシュが映画について記した 「映画:普遍の言語」 などという文章も収録されています。
次から次へ項目を追い、つい、時間を忘れ読みふけってしまうというのが百科事典の楽しいところ。
このBritannica電子百科事典にも、さまざまな工夫により、そうした昔ながらの魅力が残されています。
そろそろ2012年版が発売される時期なので、新しいものをほしい人は、そちらを待って購入すると良いでしょう。