いつもはライヴから派生したアイディアや演奏が熟したところで録音、という流れだったそうですが、今回はレコーディングが先にありきのアルバムとのこと。そのため今回はメンバー9人がそれぞれに楽曲を持ち寄る流れとなり、結果それぞれにプロデュースした作風です。これが面白くて面白くて聴けば聴くほどやみつきになる作品でした。
作品のたびに違う表情をみせるDFですが、今回は一曲一曲の細かいニュアンスに個性が見え隠れします。全体ではしっかり一貫性を感じる作品ですが、曲ごとの角を曲がるたびに違う景色に出会うわけです。その絵の斬新なタッチの違いが面白いんですね。例えば7「DAPAH-PA」。ロシア風コーラスから転調し変拍子パーカッションの緩やかなグルーヴへ。転調自体は何も珍しくありません。魅力的なのは前後の色彩が独特な調和を生んでいること。このデザインと色彩は当に作者の個性が鮮やかに出ています。作曲した広河.J.民にとっては陽気なイメージなのだそうです。でもその陽気さの描き方は、まるで大胆な油絵の具の色彩で塗りこまれた音色で面白いんです。これは聴いてみてください。作者の個性と完成作品の間で聞こえ方が化けるギャップの面白さとも言えるかもしれません。
8「Elephant Waltz」(栗原務)の世界もカッコよさだけでなく、奇妙な絵画を見ているようでこれも非常に面白いですよ。また懐かしい唱歌的旋律と同時に異国情緒が併存する9「Vamos a ir en bicicleta!」もいいんです。
こうした摩訶不思議なテイスト、ミステリアスなデザインの音楽風景、これぞDouble Famous!ですね。アイディアや鳴らす楽器も豊富です。世界のどこから持ってきたんだろうという雰囲気がしっかり移植されて日本の土に根付いて新しい花をさかせていることや、異国情緒でありながら完全なるオリジナリティを感じること。これらのDouble Famousの特徴が如何なく発揮された作品ではないでしょうか。
タイトルの由来は結成のきっかけとなった下北沢ZOO~Slitzでのイベント「ブリリアント・カラーズ」からだそうです。尚、公式HPでは一曲一曲に担当したメンバーの独特な紹介文があります。