1曲目の「Lady Ocean」の凄さは壮絶。
シンセサイザーのシーケンスフレーズから曲が始まり、途中からブラスが加わってくる。
この手の曲はブラスが脇役になって、メロディの「合いの手」を打つ事が多いが、「Lady Ocean」はシンセとユニゾンしながら曲を紡ぐ。
また、曲の後半はチューバまで入った8小節ごとのアドリブソロ合戦の応酬で、各ソロプレーヤーの高度なテクニックを堪能できる。
「いかにも角松サウンド」な透明感がありつつも複雑さのあるシンセサウンドと、ブラスの融合がとても気持ちがよい。
このような曲(シンセと生バンドの融合)のジャンルが日本のミュージックシーンで形成されてもよさそうなものなのに、この曲以降目立った名曲が世に出なかったのは非常に残念だ。
なお、1990年頃にはこのCDのバンド譜が発売になっていた。
私及び仲間は「Lady Ocean」の実演のため苦労したが、実際のステージでは酷い目にあった。打ち込み音の的確なリズムと、生演奏のグルーブとがズレまくり、ちぐはぐな演奏になってしまったのだった。また、ソロ部分の再現に完璧に失敗。この曲はプロによる、プロのための曲だと痛感した。
後日、その話が数原晋さんの耳に入り、「よく演ったなあ」と驚きとも呆れともつかない感想を述べた、ということを人づてに聞いた。