ホグウッド指揮アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージックの演奏による、バッハのブランデンブルク協奏曲(全6曲)のCD。1984年3月と5月の録音。
このCDでは「初期稿」によるブランデンブルク協奏曲を聴くことができる。各曲の「通常版」との違いは次の通りである。
<第1番>・・・「BWV1046a」と番号付けされた曲で、「通常版」BWV1046における「第3楽章」と「第4楽章」の「ポロネーズ」がない。楽器は「通常版」で登場するヴィオリーノ・ピッコロは使われず、「トリオ2」ではオーボエではなくヴァイオリンが2つのホルンと共演する。
<第2番>・・・第1楽章のヴァイオリン・ソロと第3楽章のオーボエのパートで「通常版」とのごくわずかな違いがある(聴いていても気がつかないくらいの違い)。
<第3番>・・・この曲も「通常版」との違いは少ない。
<第4番>・・・「初期稿」と「通常版」との違いはほとんどない。
<第5番>・・・「BWV1050a」と番号付けされた曲。第1楽章のチェンバロ・ソロが「通常版」の65小節よりかなり少ない19小節である。第2、第3楽章でも「通常版」は小節の拡大や和音の追加が行われていて、それらを省いた「初期稿」との違いは多い。チェロも「初期稿」においては使用されない。
<第6番>・・・「初期稿」と「通常版」との違いはほとんどない。
演奏は全曲各パート1名により行われている。もちろん古楽器使用で、すがすがしく爽やかで素朴な味わいにあふれている。資料として貴重なだけでなく、演奏そのものも楽しめる名盤だ。バッハファン・バッハマニアにとってこのCDは、サッカーマニアにおける82年W杯イタリア対ブラジルの映像、野球マニアにおける「江夏の21球」の映像に匹敵するぐらい、重要で必携なモノである・・・(^^)