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Boy’s Surface (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)
 
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Boy’s Surface (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション) [単行本]

円城 塔
5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

博士を愛せなかった数式。日本文学界の話題を独占したデビュー長篇『Self‐Reference ENGINE』から半年―芥川賞候補の注目作家がおくる数理的恋愛小説集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

円城 塔
1972年、北海道生まれ。2007年、「オブ・ザ・ベースボール」で第104回文學界新人賞受賞、第137回芥川賞候補。同年、『Self‐Reference ENGINE』で長篇デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 251ページ
  • 出版社: 早川書房 (2008/01)
  • ISBN-10: 4152088907
  • ISBN-13: 978-4152088901
  • 発売日: 2008/01
  • 商品の寸法: 18.8 x 12.2 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 404,272位 (本のベストセラーを見る)
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 紫陽花 VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
作者の作品は初読。5編を収めた中短編集だが、冒頭のタイトル作を読み始めて驚いた。「鳥獣戯画」の昔から動物や物体の擬人化は良く見られるが、何と数学上の概念を擬人化するとは...。

タイトル作の語り手は、ある高次元射影空間上の構造"レフラー球"であり、自身の発見者である数学者レフラーの初恋を語るという奇想天外な設定。"レフラー球"はmorphismであり、その構造は本質的に無限循環である。読者が本を読んで何らかの意味に解釈する事をmorphismと捉え、その本質を解体した作品に映ったが...。理解出来ない事が特徴だとも思われる。次編「Goldberg Invariant」も、一見エージェント指向の自然言語自動認識・生成を扱った近未来SFのように見えて、実は上述の"メビウスの環"的構造で、小説における階層の破壊を試みたもの(だと思う)。「Your Heads Only」は、読者をチューリングマシンとして、作品をそこからのアウトプットとして(あるいはその逆として)捉えたゲーム感覚に溢れた作品。それでいて作者の美意識を発露した作品でもある。ここでも"メビウスの環"的構造が繰り返される。「Gernsback Intersection」は、大胆なメタファーを用いて、読者の想像力の"極限"の産物が作品であると訴えたもの(だと思う)。要するに良く分からないのだが、見た目のユーモア感に比して作者の思惟の深さが窺える。自作解説を装った最後の「What is the Name of This Rose ?」がまた悩ましい。

数学・プログラミング上の概念・用語のオンパレードである事も手伝って読み手を選ぶ作品。だが、作者の知見と諧謔が楽しめ、未体験の刺激を求める方にはお勧めしたい。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
数学やガジェットや言い回しやパラドクスや論理パズル、
そんなのを寄せて集めて組み立てたら、
できたのは胸から絞り出されるような心の叫びだった。

恋愛の不可能性の証明をかたりながら、
この胸が痛いのはなんなのか。

人類など大したものじゃないと悟りながら、
寂しさを感じるのはなぜなのか。

この人の文章は読者には不親切。
わざとわからないように書いているような、
理解されることをとうに諦めているような、
そんな印象がある。

だから、この人の書いたものを読んで感じたものは
筆者の準備したものというより
読んでいるこちらの感情であり世界観だということが
逆に分かりやすい。

そんな風に思いながら
読んでいます。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ディック的な世界を予想して読み始めたが、読後感は、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』みたいな感じでした。読者としては、このまま、数理学的メルヘンの世界を進化させて行くのか?それとも、メルヘンと《生々しい現実》との間に、何らかの接点を見つけて行くのか?それが、一番、気になります。ただ、この作品自体は、まるで《チェシャ猫のニヤニヤ笑い》を、そのまま小説にしたみたいで、楽しかったです。
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