今までのCDを持ってても買いです。内容はいまさら言わずもがなの名作でしょう。一曲目が終わって二曲目のギターのイントロが始まるところは、どんな媒体で何度聞いても鳥肌が立ちます。新しいライナーでトム・ショルツは、ヴォーカルが入ってくると演奏がバックに追いやられたような気持ちになったと述べていますが、なかなかどうしてヴォーカルも演奏もお互いに拮抗して高い集中力をこちらに要求してきます。それでいて聞けば聞くほどという長い付き合いのできる、たいへん滋味にあふれたアルバムです。トム・ショルツ自身は先のライナーで、三十年後にこのアルバムについて語ることがあろうとは、みたいに謙遜していますが、「レコード・コレクターズ」の記事なんかを読むと、デラックス・エディションとして出されるのを嫌がっての今回のリマスターとも書かれているので、やはり並々ならぬ愛着はあるんでしょう。
それはともかく、リマスター再発を知り喜び勇んで福岡のタワー・レコード直方店に行った僕が目にしたのは、笑うような字で大書した「ボストン リマスター お父さん方、新作ですよ!」の文字でした。取る手が躊躇われました。