この企画はすばらしいと思います。いわばボサノヴァ入門集のようなアルバムなのかもしれませんが、むしろ私にとっては「名曲再発見」といった収穫のほうが大きかったものです。題名を聞いただけではわからない曲でも、ここで改めて聴いてみると、「ああこの曲!」いった感覚でしょうか。また、このシリーズではジャズやラテン、ポップスにもボサノヴァ編曲がされていて、中には全く違った印象に仕上がっている曲もあって興味深いものを感じました。
なお、ここではオムニバス盤だけあって、ソニア、ファルフェスタなどさまざまな女性シンガーたちが登場するのですが、特にリュネール・クラルテのKAORUというシンガーの声は印象的でした。私はこの人を全く知らなかったですが、超ウィスパーヴォイスというべきなのか、次のシリーズでも「ギフト」等でも聴くことのできるその歌声は、とても印象に残ります。
このシリーズでは、CDの帯にあるように、いろいろなライフスタイルに合わせて聴くのが良いでしょう。曲ごとの起伏が少ない分、本当に聴きやすく仕上がっています。どことなく若い女性をターゲットにしたようなアルバムですが、誰にでも受け入れられると思います。
難を言えば、在来曲のオムニバス盤にも係わらず、35分程度でこの価格が少し高いことでしょうか。