待ちに待った韓国版の第6集は、アーティストデビュー10周年の記念アルバムでもある。
そして、それは期待以上の素晴らしいアルバムだった。
リード曲を含めた1GAME、2Hurricane Venus、3DENGEROUS は文句なくかっこよく、抜群のリズム感で歌いあげる。自
身が作詞・作曲をした6LET ME、そして8ADRENALINE などは、本人が言っていた通り、アメリカデビューアルバムのテイ
ストの曲だ。しかし、そこにとどまっていないのが、これまで通り韓国でのBoAさんのアルバムの特徴でもある。
他人に曲を提供してこなかったというキム・ドンリュルによる4隣りの人(ヨプサラム)では、のびやかな歌声を聞かせ
てくれる。
個人的に好きなのは、5M.E.P. 7ハンビョル(ひとつの星?)9一日一日(ハルハル)
5.では、カレードスコープのように変化する歌声が心地よく、BoAさんならではの境地といえるのではないだろうか。
最も驚いたのは、7.静かにはじまる曲は、繰り返しの多い展開で、次第に音が重ねられ、ボレロのように盛りあがって
いく。声をおさえつつ、微妙な変化で表情をつけ、曲の世界観を見事に表現している。
9.ではIDENTITYの曲の雰囲気が感じられて、日本のファンとしては嬉しいところ。こういう曲を力まず軽やかにそして
気持ちよく歌うのもBoAさんの特徴だ。拍手の音までフューチャーされていて、ぜひライブで聞きたくなる。
ピアノ伴奏だけで聞かせる10Don't Know What To Sayでは、気持ちよく自在に歌いあげている。
ジャズを歌っても違和感がないことは、これまでのライブで知っていたけれど、11ロマンスのようなジャズをアルバム
に入れたのは、はじめてでは。
ジャズまで含めた、幅広い楽曲に挑んだ、アーティスト10周年のIDENTITY。
日本のファンにもぜひ、多く聞いてほしい。
それにしても、韓国のアートデザインには、驚かされます。