ブルーノートのマクリーンで好きなのは"Swing, Swang, Swingin"とこの"Bluesnik"。タイトルのとおり、ブルースの世界にに深く入り込む本作が、どちらかというとお気に入りだ。
それにしてもこの熱さは普通じゃない。マクリーンのあの調子っぱずれのアルトの音が、いやと言うほど出てきてブルージーなフレーズをけれんみなくまき散らす。うなり声をまじえながらの、気合いの入ったプレーぶりだ。触発された?バックのメンツの乗りもハンパじゃない。まず、トランペットのフレディー・ハバート。まるであの世からクリフォード・ブラウンが生き返ってきたかのようなプレーぶりにぶっ飛ぶ。ふくよか、かつ力強いトーンで、次から次にあふれ出てくるフレーズの洪水に昇天させられた。マジで凄すぎる。これじゃマクリーンもけつに火が付く。
ピアノはブルースを引かせれば右にでるものがいないケニー・ドリュー。ウィントン・ケリーにマル・ウオルドンをぶっかけたようなスゥインギーかつローダウンなピアノだ。それにしても、ここでの切れ具合は、いつものドリューとは次元が違う。ベースはデンデンベースのダグ・ワトキンス。ここは、サム・ジョーンズでも良かったんじゃないかと思わなくもないが、単純なフレーズを繰り返すワトキンスは、無害で良かったかも?ドラムスは、珍しいところで、ピート・ラロッカ。シンバル・レガートの音が少しうるさい。ビリー・ヒギンスだったら、もっと大変なことになっていたでしょうな。
とはいえ皆さんノリノリの一体となった演奏ぶりにノックアウトされました。この演奏のテンションの高さというか、メンバー同士の化学反応の凄さはブルーノートの作品でも1、2を争うほどの濃密さ。ジャズ・メッセンジャーズの"Moanin'",コルトレーン"Blue Train"にも負けていない。騙されたと思って一度聴いてみてください。マクリーンとハバートの絡みは鳥肌もの保証付きです。