ヘヴィー・メタルというとよく引き合いに出される彼らだが、この1枚目では、特にギンギンのハードロックをやっているわけではない。
ギター主体の軽快なハードロックをやるのは次作以降で、本作は60年代サイケ(ドアーズやヴェルベット、MC5等)を踏み台に、しかしどこまでもクールで、聴き手の感情移入を拒絶したようなシニカルで落ち込むようにけだるい内向的なヘヴィーロックをプレイしている。
いきなり聴き手の日常感覚を狂わすようなイントロの1曲目といい、文学やオカルト、超自然、SFといったものに材を得る彼等独得のスタイルはこのアルバムから既に現れている。彼らのマニュフェスト色の強い作品であり、同時に最もブルーオイスターカルトらしい作品。
一般のHR/HMファンはこれを聴いても「音楽的に」何か物足りなさを感じるかもしれない。しかし、これが彼らの1stであるという事実にはぶっ飛んでしまう。外に放出されるエネルギー以上に内に込められた、鬱屈とした煮えたぎるようなパッションとインテリジェンスを感じさせる、何とも名状しがたいサウンドだ。彼らの代表作の一つ。