本作で10周年を迎えるイギリス産メロスピバンドPower Questの5th
キーボード兼リーダーのスティーヴを除くメンバー全員が脱退して解散の危機に陥ったものの、新メンバーを迎え入れ無事に復活。
3rd辺りから疾走感とメタル特有の重さが減少傾向にあり、このままメロスピからかけ離れてゆくものかと思われたが、本作ではメンバー構成と共に音楽性も心機一転し初期の頃のような爽やかな疾走チューン満載な作風となっている。
ただし本作ではシンセによる過度なアレンジは押さえられ、ギターの音数を増量させリフの比重を高めた事により、北欧の香りを残しつつもオーセンティックな質感のパワフルなメロパワへと変貌。
#4や#6、#8に至っては古き良きメロディアスなハードロックで、寧ろ懐かしさすら覚えるのではないだろうか。
しかしそれでもバンドとしての個性は失っておらず、高速ドラムに乗せて颯爽と疾駆する彼らお得意のキャッチーなメロディは非常に耳に残り易く心地良い。
歌メロがサウンドの軸となっていることも従来同様。
新ヴォーカルは中音域を主軸とする歌唱スタイルで、ミドルテンポ主体の楽曲での伸びやかな歌唱は非常に魅力的な良いヴォーカルだと思う。
捨て曲と呼べるような印象の薄い曲も特に見当たらないし、本作をもって完全復活を遂げたと言っても良いのでないだろうか。