本作が出た時点で,もう一線を退いた感のあったMichael McDonald.私は,数年前に街中のCD屋さんで500円で売り叩かれている本作を買った.そのときには,本作が出ていたことさえ知らなかったのだが,なかなかよくていい拾いものだと思いやした.プロデューサにRuss Titelmanのクレジットがある.Russ Titelmanと聞いてピンとくる人には,一聴をお勧めしたい.あのSteve Winwood復活の烽,"Back in the high life"を手掛けた人だ.参加ミュージシャンもある程度共通しているし,ホーンセクションをフィーチャーしたアレンジも,あの作品を彷彿とさせるといっていいでしょう.
そんなアレンジの中で,彼のヴォーカルにミョーにリキが入っているのが意外といえは意外.どういう歌い方をしようと,「いい声」というのはすごい武器だとしみじみ思う.Michael McDonaldという人に思い入れの強い方の一部は,そんな誰かの作品に似ていると言えなくもない本作を評価しないかもしれないけれど,そういうものがない私にとって,本作は一枚の作品として高いクオリティをもっているように聴こえた.