サイモンとガーファンクルの歌声を聴いていますと、当時ヒットしていた「ボクサー」が大好きだった頃を思い出します。当時、深夜放送ではよく流れていましたので。1969年の頃です。日本ではちょうど関西フォークが台頭し、世間では大学紛争が激化していた時代でした。
世の中の喧騒をよそに、彼らの歌声は静かに当時の日本の若者に共感を与えていきました。透明感のあるデュエットを聴きますと、誰でもギターがあればコピーできるという親しみやすさを覚えたものです。
彼らの音楽は、静の音楽として捉えていました。「サウンド・オブ・サイレンス」しかり「スカボロー・フェア/詠唱」しかり。
アメリカ国内でヴェトナム戦争反対の嵐が吹く中、しっかりとしたメッセージを常に発信していたグループです。
楽曲の美しさは類を見ません。
「旧友/ブックエンド」のどこか温もりのある穏やかさや、「アメリカ」での豊かなハーモニーなどは他のデュエットにはない個性のきらめきがあります。
「早く家へ帰りたい」や「59番街橋の歌(フィーリン・グルーヴィー)」、「アイ・アム・ア・ロック」などの初期の曲もシンプルな構成で好きですね。メロディの美しさは彼らの最大の特徴でもありました。それは「冬の散歩道」のような激しさを持った曲でも同様でした。
彼らの大ヒット曲となった「明日に架ける橋」や南米音楽への関心をもたらすようになった「コンドルは飛んで行く」など、1970年にも名曲を残していますが、その後突然解散したのも意外でした。
あの当時から月日が経ち、2人とも65歳を越えました。偉大なデュオの歌声をCDで辿ることにします・・・。