吹奏楽の曲で「ローザのための楽章」をアナリーゼするために購入しました。ただ、演奏した後で購入したので、これをふまえて演奏することはないかも知れませんが、気になったものですから購入してみました。
ローザとはアメリカのローザ・パークスのこと。バスボイコット事件に端を発して、後に人種差別廃絶のために尽力され、2006年だったか、90数歳で亡くなった方です。「ローザのための楽章」のコーダの部分にwe shall overcomeの一節が引用されています。「ローザのための楽章」のいい演奏を聴くと内から込み上げてくるものがあります。
現在の社会では人種差別は無くなり、ローザ・パークスの勝利であると認識されているかと思います。しかし、「ローザのための楽章」終局部分は非常に不安な印象を残して終わります。この謎を解く鍵が、ジョーンバエズが実際に歌ったwe shall overcomeのライブ盤にあると思い購入したのです。
一般に日本の歌声などで we shall overcomeをうたう時には、どちらかと言うと歌いあげるように歌っていたかと思います。overcomeが完了したようにです。しかし、「ローザのための楽章」を作曲したキャンプハウスは、まだ地球上のあらゆる差別は無くなったわけではない、ましてや血で血を洗う戦争も絶えない、そういう意味での人類が真にhomo sapiensになる闘いはまだ続く、と言わんばかりの終曲であると思いました。
そういうことを想像するのに十分なジョーンバエズのライブ盤です。もちろん私の感じ方は私だけのものかも知れませんが、今度演奏することがあるとすれば、ローザ、ジョーンバエズ、キャンプハウス、そして作曲された時代背景も顧慮しながら「ローザのための楽章」を演奏できるのではないかなと思いました。なお、we shall overcomeはピート・シガーの作曲です。ピート・シガーと言えば、「花はどこへ行った」ですね。これはテレビでも放映されましたが、「静かなドン」のショーロホフに源流があるようです。この曲もお勧めですね。