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Beethoven: Symphonies ouvertures
 
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Beethoven: Symphonies ouvertures [Box set, CD, Import, from US]

Thomas Bauer , Ludwig van Beethoven , Jos van Immerseel , Marianne Beate Kielland , Anima Eterna Orchestra CD
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • オーケストラ: Anima Eterna Orchestra
  • 指揮: Jos van Immerseel
  • 作曲: Ludwig van Beethoven
  • CD (2008/4/29)
  • SPARSコード: DDD
  • ディスク枚数: 6
  • フォーマット: Box set, CD, Import, from US
  • レーベル: Zig Zag Territories
  • ASIN: B0014WSWTY
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By hikagemono トップ1000レビュアー
Amazonが確認した購入
このページから注文して実際に届いたのは、ビニール包装に「Made in France」のシールが貼られた、ヨーロッパ盤であり、日本語解説は付いていなかった。
日本語解説の必要な方は、他のページから注文されると良い。
さて、他の方のレビューの内容が、どうにも引っかかるので、書いておく。
ここでインマーゼルは、ベートーヴェンの楽譜に関して、いわゆる新ベーレンライター版とは異なる、全く独自の研究をふまえた校訂を行ったわけではない。
ベーレンライター版を踏まえつつ、演奏者としての立場で、使用する楽器の選択、ピッチ、人数編成、テンポ等を検討したのだ。
その結果、たとえば第九ではトルコ風打楽器を加え、4部合唱(計24人)は、パートごとに分けずに、男女高低混合した状態でステージの左右に振り分けて配置している。
こうした演奏が、何らかの学問的根拠に基づいた、絶対的に正しいものか、と言えば、そうではないだろう。あくまでも一つの方法論である。
また、独自研究を踏まえたからと言っても、校訂譜に則って演奏する以上は、全く別の曲のように聞こえる、というわけではない。
(曲によって人数編成を変える手法はホグウッドもやっていたし、第九の第四楽章でトルコ行進曲を強調する解釈も、以前からあった)
この全集版の特色は、演奏者達が、自分たちの方法で、1曲1曲十分に楽しんで演奏している点にある。
他のピリオド楽器での演奏盤や、フルトヴェングラーら巨匠指揮者の遺産と比較して優劣を云々するのは野暮だ。これはこれでよし。
このレビューは参考になりましたか?
15 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Pen トップ500レビュアー VINE™ メンバー
以下は、すでにキング・インターナショナルによって輸入・販売されているセット(KDC-5044/49: インマゼール自身によるライナーノーツの日本語訳付き)を聴いた上でのレビューであることをお断りしておく。

90年代、アーノンクールとヨーロッパ室内管(これはモダン・オケだが)のピリオド奏法を大胆に取り入れた画期的な全集が出てから短期間のうちに、ブリュッヘンやガーディナーらが相次いでピリオド楽器オケで全集を出し、インマゼールとアニマ・エテルナも9番と5・6番のCDを続けざまに出した。てっきり全集を意図しているのだと思って購入していたらその後が続かず、今になって改めて全集が録音(9番と5・6番も新録音)されたわけだが、その間もインマゼールは研究を続けていたそうだ。ある意味、他のピリオド楽器系全集から時間を置いたことで、完成したベーレンライター版の楽譜を使用できたうえに自身および研究者たちによる最新の研究成果を盛り込めたわけで、それなりの意義はあるのかもしれない。(以前に出たCDを買ってしまったのは悔しいが。)最近はモダン・オケにピリオド奏法を取り入れるのが主流になってきた感もあるが、こうして聴くとやはりピリオド楽器特有の澄明な響きは、とりわけ古典派〜初期ロマン派の交響曲では、モダン・オケにはない魅力を放っていると感じさせられる。

出来は、演奏自体は星5つでもよいと思う。ピリオド楽器によるベートーヴェン交響曲全集としては、長らくガーディナー/オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティーク盤を愛聴してきたが、それに決して引けを取らない。「しのいでいるか」と言われると微妙だが、少なくとも「引けを取らない」とは言える。印象としては、ガーディナーは颯爽としていてスマートなセンスを感じさせる演奏で、強奏でも透明感があるが、このインマゼール盤はガーディナー盤に比べティンパニの音が前面に出ている感じでかなりの迫力がある。第6番「田園」では、ガーディナー盤が比較的穏当な始まり方をしていて緑やあたたかな日差しや鳥のさえずりなどを想起させるのに対し、このインマゼール盤は、第1楽章から、イル・ジャルディーノ・アルモニコによるヴィヴァルディの「四季」を連想させる、浮き浮きと跳ね回ったり踊ったりしているかのような快活な演奏になっているのも面白い。(「田舎に到着したときの朗らかな感情の目覚め」という第1楽章の標題には少々浮かれすぎな気もするが、これが本来のテンポらしい。)また、ガーディナー盤にはない序曲などが入ってもいる。

ただ、インマゼールによるライナー・ノーツの日本語訳付きとある(KDC-5044/49の場合)が、ピッチの選択や当時の会場の音響などについての説明などたしかに興味深い(ただし以前に出た2枚のCDの解説と重複する部分もある)ものの、別の人によって書かれた個々の曲についての解説は訳されておらず、さらにその英語等で書かれた解説を読んでも、個々の曲の演奏に関して従来の演奏とどこをどんな根拠でどのように変えたのか具体的な詳細は述べられていない。独自の解釈や視点を持ち込んだことをうたっているのなら、その詳細を少しは示してくれればよいのに、と思ってしまう。(それとも、「独自の解釈や視点」とはインマゼールのライナーノーツにあるような楽器やピッチやオケの編成に関することだけなのだろうか?)ピリオド楽器のベートーヴェンは初めてという人には良いが、既に一時期次々に出たピリオド楽器による全集を持っている人が宣伝文句に引かれてなにか斬新さや新情報を期待して買うと少々肩透かしかもしれないので、星1つ減らすこととする。
このレビューは参考になりましたか?
19 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
インマゼールは物が違う! 評者は古楽器系、ピリオド楽器による演奏を全く好まないが、このベートーヴェンには感服した。1、2番の前衛性の表出がよいのは当然ながら、7、9番では音楽の結構(外面といってもよい)を徹底的に追究することで、その祝祭的な輝かしさが具現されている。あるいは、フランス革命の余燼冷めやらぬベートーヴェンの時代性が現れているといってもよいだろうか。血なまぐさいシュトルム・ウント・ドランクに翻弄されるような時代と人間。そんなものまで感じさせる演奏。時代考証やスコアの研究などはよくわからぬが、この点でインマゼールは傑出している。
それでも緩徐楽章には、ピリオド楽器小編成オケの弱点がないではない。しかし、それも現代オケの厚ぼったい演奏に耳が汚れているからかもしれない。作曲家のメトロノーム指示を遵守したという、本来「お題目」に思われるコメントも素直に聞ける。第9のアダージョでは最初案外ゆったりとしたテンポがどんどんスピードを増し、目くるめくような推進をみせるところは快感でもある。
3、5番も第1楽章は十分だ。凡百の演奏では冒頭から聴く気がなくなるものが多いのだ。それは現代オケを使ったベーレンライター版演奏でも同じこと。インマゼールは、『エロイカ』冒頭から音楽が大きい! 最近ではパーヴォ・ヤルヴィ、ベルトラン・ド・ビリーなどせっかく現代オケを使っているのに音楽を小さくしている指揮者が目立つ。また、テンポについてもインマゼールのは精妙な揺れがあって、杓子定規なヤルヴィなどとは似て非なるものだ。
さらに特筆すべきは弦、とくにヴァイオリン群の切々たる響きだ。その響きには、いまベートーヴェンを演奏することへの希求というか、こうでなければならないという切実さを感じさせる。こういう響きは珍しい。思わず耳をそばだてることになる。それは『エロイカ』のみならず、多分に外面的な志向を持つ7番でも感じた。そのため早いだけ、金管、打楽器が無意味にうるさいだけの「同類」演奏とは、一線も二線も画する。
その『エロイカ』では、「葬送行進曲」もよい! これは古楽器系では稀有なことだ。その成功の大半は弦群パートの熾烈さ、切実さ、そしてここでは求心的な響きの充実にあるようだ。
求心的な弦と開放的な金管が絶妙にマッチして、物理的なテンポを超えた「音楽時間」が獲得されているのだ。これは凄い!!! フィナーレの融通無碍なテンポにもそれはいえる。祝祭性(光)と悲劇性(影)の対照がほとんど戦慄ものである。物理的なテンポが響きや音楽の意味と絶妙に絡み合って、一つの事件になっているのだ。大袈裟にいっているのではない!
是非、体験してもらいたい(そう、聴くというより「体験」というのが相応しい。こういうディスクも滅多にない!)。ファイナーレのコーダは胸がすくようだ。しかし、それはフルトヴェングラーのような、音楽がそこへ向けて収斂していくというものとは違う気がする。それまでの過程がもっと機会的というか、定めわからぬ不穏さに満ちているといえばよいか。私見では、それこそが「フランス革命の余燼冷めやらぬ」といいたくなるところであり、『エロイカ』は現在進行形の音楽であって、断じて古典音楽などではないのだというインマゼールの主張が聞こえるようなのだ。
この不穏さは『コリオラン』や『エグモント』といった序曲に典型的に響いている。生々しい。「ジャン=ジャック・ルソーの思想こそ、マキシミリアン・ロベスピエールの手」といったリルケの言葉を思い出す。思想が歴史に参入し、手は血に塗れているのだ。怖ろしい。ベートーヴェンは芸術の革命家であるとともに、革命時代の芸術家でもあることが心底わかろう。
『エグモント』が典型的! 不穏だ。血なまぐさいのだ。
またまたさらに、素っ気無い表情がかえって音楽の意味を表出するような高度な部分もある。
これはムラヴィンスキーのレベルに達している。とんでもないことだ。
白熱の8番、『田園』で、そういうちょっとした走句を見出す。その印象的なこと!!!
音楽の質が、そういう部分現れるのだ。無意味の意味、沈黙の饒舌そういうものだ。

本全集は、大編成オケによるモントゥー盤、SACDのヴァント盤と並んで、全てのクラシックファンが聴くべきほとんど唯一の古楽器小編成オケによるベートーヴェン全集であろう。
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