待望のティーレマン&ウィーン・フィルのベートーヴェン。以前NHK-FMでこの顔合わせによる「第9」のライブを聴いて以来、発売を心待ちにしていました。ブルーレイ盤を横目に見ながら、音楽に集中するには映像なしで聴く方が好きなので、CD盤が出るのを待っていました。私は輸入盤で購入しましたが、装丁は実に凝っており、SONY CLASSICALの力の入れようが伝わってくるようです。演奏は、両端楽章ではテンポを大きく揺らしロマンティックな感情を堂々と表出し、その一方でスケルツォは快速で突っ走り現代オーケストラの高機能振りを見せつけ、一筋縄ではいかない指揮振りで、その心意気が嬉しいです。ウィーン・フィルも伸び伸び楽しそうに弾いているように聞こえます。
ところが、わたしは交響曲第3番「英雄」が全9曲のなかで一番好きなのですが、その第1楽章で、冒頭から「チュィーン」という高周波のノイズが、ずーっと鳴り続けています。強音では目立ちませんが、弱音ではかなり気になります。385小節の途中で突然鳴り止みますが、録音機材のトラブルか? あるいは客席に補聴器の調子が悪いお客がいたのか? 我ながら細かいことを気にしすぎかと言う気もしますが、ノイズのないテイクはないものかと、「隴を得て蜀を望む」心境で、☆を一つ減らしました