イアン・ギランが復帰して制作された結成25周年作。年齢による衰えは隠せず、リッチーのプレイはヨタっているし、ギランのヴォーカルもスクリームが弱々しい。更に、RAINBOW時代のリフが使い回されているなど、巷で酷評されたのは分からないでもない。
ただし、曲がそんなに悪いわけではない。旧イギリス領の某国に住んでいた感覚から言わせてもらうと、歌として
1. The Battle Rages On [紫の聖戦]
3. Anya
7. A Twist In The Tale
は優れていると思う。歌詞が素晴らしく、現地では良いロック・ソングだと評価されていた感じがある。ジプシーの女性に恋したという設定の「Anya」は、夜空の銀河を思わせる言葉が散りばめられ、ロマンティックなラヴ・ソングに仕上がっている。スパニッシュ・ギターのイントロも秀逸で、少しラテンっぽい感じもある新タイプの曲。
戦うべき理由がなくなっても戦闘は続く、と歌う 「紫の聖戦」は、バンド内の人間関係を皮肉った形跡もあるが、曲だけ聴けばシリアスかつキャッチーで良い。シャッフル調の「A Twist In The Tale」 は、かつてケンカ別れした女性に、ヨリを戻そうとしている男が、その理由を「いいんだ、物語の筋書きが変わったのさ」と開き直ってみせる。
その他の曲が只の数合わせだという意見には賛成だが、しょせんアルバムなんてキメの数曲以外は大抵そう。3曲良い曲があれば、自分はそれでいい。やっぱりDEEP PURPLEはこの編成が一番しっくり来ると思うけど。