ドホナーニとクリーヴランド管による演奏で、バルトークとルトスワフスキの
「管弦楽のための協奏曲」が収録されているアルバムです。
どちらの演奏も目の覚めるようなすばらしいもので、特に競合盤のあまり多くない
ルトスワフスキの曲は、現時点における決定盤ではないでしょうか。
バルトークは最高度の職人芸を自然体に披露しており、楽譜も見えるくらいに
くっきりと整理されているけれど決してメカニカルではなく、音楽として奥行き
のある演奏となっています。ルトスワフスキの曲は、現代音楽の古典というべき
作品であり、第1楽章「イントラーダ」、第2楽章「夜のカプリッチョ」、第3楽章
「パッサカリア、トッカータとコラール」という構成になっています。
最近では演奏される機会が少ないようですが、バルトークと同様に高度な職人芸と
技量が必要とされます。現代音楽ですが難解すぎることもなく聞きやすいです。
そもそも、ポーランドの指揮者ヴィトルト・ロヴィツキがこの曲をルトスワフスキ
に委嘱する際に「難解すぎることなく、オーケストラの機能を十分に活かした高い
演奏効果を持ち、なおかつ新しい表現に満ちた作品」という条件を付していたと
いうこともあります。
高度な職人芸、整然とした楽曲解釈、作品自体に音楽を語らせる手腕という点に
おいてドホナーニとクリーヴランド管は最高のコンビだったとのではないでしょうか。
以前、国内盤でバルトークのみ復刻(弦・チェレとのカップリングに変更)されて
いましたが、ぜひルトスワフスキの最高の演奏も復活させてほしいものです。