「本を読みたい」!当然の権利すら剥奪された中国の文化革命時代。俗にいう「インテリ」の青年達が田舎に送られ、貧しい農民と暮らすことで高等教育を受けたアタマを「再教育」する。そしてそれは「故郷に帰れずその地で朽ち果てる」ことすら意味する。そんな環境での青年達の読書への渇望、生への執着、性への目覚め。それらを美しい田舎の少女との複雑な関係を芯にして描きだしていく。結末には予想さえしなかったことが起こる。彼らのその後の人生が気になって仕方がないのは私だけではないであろう。まさに絵画のような文学だ。受け止め方は読者にフルにまかされている。読むたびに違う発見がありそうな一冊だ。