通算5枚目となる最新作にして傑作「back to basics」は、まさにその名の通り「基本に戻る」というコンセプトの元製作された渾身のダブルディスク。20年代〜40年代のソウル/ブルース/ジャズといった音楽ベースに、現代のヒップホップ/R&B/ロックをミックスして独自の音楽(ジャンル)創り上げています。
“何か”を予感させるインタルードからすぐさまアグレッシブな「makes me wanna pray」、ソウルの巨匠達に敬意を表した「back in the day」をはさみ、シングル「ain’t no other man」、ディープな「understand」という一連の流れは実にクール。CDを途中で止めることなど出来ません…。ただ個人的にはリンダ・ペリー主体の2枚目を多く聴いています。最新シングル「candyman」や「hurt」、「Nasty Naughty Boy」「mercy on me」「save me from myself」と極上の楽曲と歌がふんだんに詰ってます。
曲によってアレサやグラディス・ナイトを思わせる血を吐くような声の出し方をしたり、ヴィンテージマイクを使用したりと新たな試みがちらほら。理想に近づくためには日々の努力や勉強を惜しまないところもまたスペシャルな存在感たる所以なのではないでしょうか。
彼女の歌唱力/表現力は半端じゃないレベルにまできてしまったように感じます。マライアよりもホイットニーに影響された歌い方が、時折オリジナリティを無くしてしまいますが、もはや前者の2人と並ぶレベルなのは明らかです。
グラミー賞でのアルバム賞を是非ゲットしてもらいたかった2006年を代表する本作。すべての音楽ファンにお勧めです。