本製品を買う人の「物理的な動機」は大きく2つだと思う。
・親機(AP)のアンテナ端子から引っ張り、飛距離増大と屋外漏洩を防ぎたい人
・子機(クライアント)に取り付けて、受信距離増大と伝送速度向上を狙いたい人
そこで、この性能評価にあたり、モニタリングツールを使ってGAINやSNRを測定してみた。
〔親機(AP)としての評価〕
標準のスリーブアンテナ(無指向性)と比較した結果、カタログスペックほどではないものの、正面方向についておおむね30〜40%程度の飛距離増大があった。また90度鉛直方向への漏れ電波は半分まで減衰していた。しかし背面方向では顕著な減衰は見られず(原理上 しかたない?)屋外漏洩を防ぐ目的では、本機を壁に取り付けるなどしてアンテナ背後を防衛する必要はあるが、伝播方向のコントロールという目的には充分 使えることがわかった。
全体的な評価としては、まさに「指向性アンテナ」であってHighGainと言っていいかは微妙だった。
〔子機(クライアント)としての評価〕
電界の弱いオフィスで よく見る光景として、隣に席をかわってもらって、こっちでもない・ああここか、というような「場所さがし」をすることがある。これは場所ではなく「カードの向き」を変えることで電波品質を上げているわけだが、本機を使えば このわずらわしさがなくなる。席をそのままに、アンテナの方向を変えるだけ、というのがいい。
一方、受信距離については20%ほど向上が見られたが、全体としてケーブル損失で相殺されている感が強い。もし固定的な用途や野良AP探しなど、受信距離増大を狙うなら USBタイプのクライアントを買って、USB延長ケーブルで天井なり・ベランダなりにつるしておくほうが、ケーブル損失がなく、効率がよいと感じた。なのでHighGainであるかは微妙。
〔TELEC認証シールについて〕
本機は別売アンテナであるためTELEC認証シールがついてくるが、これを自身で貼付することは、電波法上、問題ない。(厳密には貼付する義務もないし、貼らずに使っても問題ない)