非常に個性的で賛否両論の製品ですが、要点は一つだけ。「音はそれなりに良い。製品の完成度も高い。ただし値段も高い。」ただそれだけです。購入後1ヶ月は自宅環境での試聴期間と考え、返品自由としています。返品に対するペナルティはありませんし、返品された製品を再販することもないとBOSEは公言しています。本当に価値を感じる人にだけ買ってほしいための仕組みと価格設定です。
この製品は「自室でじっくり音と向き合う」のではなく、リビングやキッチン、寝室でさりげなく良い音を流すためのものと考えてください。操作するための手順は極端に少なく、電源OFF状態からCDを突っ込めば勝手に再生を始めます。CD再生中にラジオのメモリボタンを押せばいきなりラジオに変わりますし、再びCDに切り換えるとさっき聞いていたところから再開します。部屋の明かりを消せば表示部も自動で減光しますし、タイマーで鳴らせばフェードイン・フェードアウトする凝りようです。生活に溶け込むよう配慮されているのが実感できます。
DSPで広がりを持たせた音ですが、非常にうまく作ってあるので普段は気になりません。強調された低域ばかり話題になりますが、全体的に艶がありクリアに鳴っていますので、素性のよいシステムと言えるでしょう。もともと低音が強調された音楽をかけると、低音がさらに増幅されてボンボン鳴りますが、これはシステムの性格なのでしかたないでしょう。試聴時にチェックするべきポイントと言えます。FMラジオでは低音過多の傾向が強くなりますが、ラジオ受信時に限り、低音を抑制する機能が使用できます。
目立った欠点といえば、FMラジオの感度が悪いことくらいでしょうか。付属の外部アンテナを広げてもノイズの乗るローカル局があります。表示部を正面またはやや下から見ると、下の文字が見えません。目線より下に置くと良いのでしょう。すでに同価格帯のオーディオを所有している方には買い増す価値はあまりないでしょう。リビングにさりげなく高級オーディオを置きたい、機械に弱いのでシンプルものがいい、という方におすすめです。
追記
◎購入して3年経ちますが、ディスクの読み取りや排出に問題が出たことはありません
◎硬い壁の前に設置し、低音が反射されるようにしましょう。音の立体感がまったく違います。
◎外部入力の感度が低いようです。ポータブルオーディオの外部スピーカーとして使うには一行の余地ありです。