“アヴァンギャルド・ツェッペリン”
そんなロッキング・オンのレビュータイトル、
グロテスクで美しいジャケットアート、
そして渋谷陽一のNHK-FM「サウンドストリート」(懐かしい!)
でOAされた代表曲「DEATH COMPOSITION」(M-2)の
得体の知れない衝動的なカッティング・リフに惹かれて
高1の時に買った名盤1st。
後にCDでも買い直したけれど、ソノシート付だったアナログレコードは
いつでも手に取れるよう、今でもすぐ傍に置いてある。
針を落とす。ドラムの重いビートに導かれてベースのリフが加わる。
そして次の瞬間。
閃光一発切り込んでくるツネマツマサトシ(恒松正敏)のギターによって、
E.D.P.Sは僕の一生のバイブルになった。
眼光鋭く睨みを利かせたポストパンク/ニューウェイヴのアティテュードと
ルーツを包み隠さずに注ぎ込んだブルースやブリティッシュロックのエッセンス。
ハウリング、ピッキング・ノイズ、コードやスケールから逸脱した制御不能のフレーズといった
偶発的なエネルギーをも飲み込んで増幅する先鋭的なギターサウンドが、ただただ圧倒的だ。
そんな轟音の渦の中で、時折顔を見せる情緒的なプレイもまた、魂を揺さぶる。
詩的イマジネーションを刺激する投げやりな言葉と、それに似合うボーカルスタイルは
決して巧いとは言えないけれど、
やはり作り手本人にしか持ち得ない、独特の説得力がある。
絶妙の揺らぎを持つリズムセクション。その重いグルーヴとの三位一体。
エンジニア:小西康司氏による、生々しい迫力を捉えた音像。
孤高の天才、ツネマツを支える面々もまた素晴らしい仕事ぶりだ。
東京ロッカーズ・ムーヴメントの頃にはまだ小中学生で、
そこにはどう背伸びしたとしても手の届かなかった僕にとって、
フリクションは“伝説的”なバンドの中のひとつ。
しかし、E.D.P.Sは紛れもなく“リアル”な音の塊として、
当時16歳のロック少年だった僕の蒼臭い焦燥感とリンクした。
ヒリヒリと研ぎ澄まされた感覚、純度100%のロック的な衝動。
それは四半世紀を経た今でも、
色褪せることのない鮮やかなブルーの光を放ちながら
僕の前に立ち現れ、目を眩ませる。