Saori Yano(as)
Jim Rotondi(tp)
Randy Johnston(g)
Pat Bianchi(org)
Fukushi Tainaka(d)
いやぁしかしオルガンマニアにはたまらんメンツでございます。
なんて言いながらビアンキさんのオルガンは初めて聴きましたが
大変真っ当なプレイで手堅く前へは出てこないスタイルでした。
ブラザーレイのトリビュートもご機嫌だったロトンディのペットも冴えて、
ちょっと甘めのトーンで聴かせるランディーのギターと
グルーヴィーにスィングする福さんのドラムは
近年のルードナルドソンカルテットのメンバーそのままで
スィートパパルーのオハコBlues Walkまで取り上げてます。
大胆にBe Bopと銘打ってるだけにかなりブリブリイキまくるかと思いきや
冒頭ジョーヘンの曲を含む数曲を除いては意外にミディアムテンポの
余裕で聴かせるスタンダードナンバーばかりが並んでおります。
オルガンもギターもペットの温かみのあるトーンで実に心地よいグルーヴに乗って
自在にフレーズを転がす様子が楽しげに聴こえてきます。
これまでの彼女は十代の少女がパーカー流ってなフレコミが先行して
どちらかと言うと吹きまくるスタイルを前面に出してきた感がありました。
可憐な少女が見た目から想像できないハードなブロウを!
てなパブリックイメージなら確かに客寄せし易いってのは解ります。
しかしながら生の姿を見たからこそ言わせてもらうと、
実際の彼女は大柄ですらっと美脚ながら肩幅が広い迫力ある体形でした。
そして裏ジャケを見ての通りアルトが小さく見えるだけでなく
出てくる音もフレーズも大変余裕な吹きっぷりで貫禄すら感じるほど。
若いのにとか女性だからとかの先入観抜きに説得力十分な音でした。
このアルバムはそんな彼女の古き良きJAZZを大切にする姿勢を形にすべく
本場で伝説の一員を勤める邦人の大先輩でもあり同志である
田井中氏と共同プロデュースされた作品で、
押し付けられたイメージ先行のこれまでのどの作品よりも魅力的なアートワークもその趣旨に上手く合っていて、
トータルのまとまりも大変素晴らしい作品に仕上がっております。
それだけに余計なボートラで最後をブチ壊しにしているのは
まさに蛇足以外の何者でもないことを強調しておきたいです。