今巻では従来とは打って変わり、室江高校陣はどちらかというと引き立て役に回り、鎌崎高校、その中でも特に岩堀に焦点を合わせている。
全編を通して室江高校VS鎌崎高校の練習試合が描かれ、都とダンの確かな成長を感じながらも、不良生徒の心情が推移していく様を見せられ、自分の不真面目だった学生時代の部活動を重ねてしまった。
次第に変わり行く生徒たちを横目に、岩堀は強情なまでに怠慢な態度を装いつつも、心の奥底で渦巻く葛藤に苛まれる。
そして、そんな彼に訪れる心情の変化には惹き込まれるものがあった。
その一方で、不意に挿入されるギャグは今巻でも光っている。
本気で言ってるのか、ふざけてるのか判断し辛いギャグが、この漫画の魅力の一つだと思う。
個人的にツボに嵌ったのは、コジローとの試合後に自校の生徒に向けて放たれた賢三郎の言葉だ。
反面教師を装いつつ、今巻で終始一貫して彼が生徒に伝えた言葉には重々納得できるのだが、どこか情けない。
あの格好良さと格好悪さの両立が、私を大いに笑わせた。
シリアスとギャグのバランスが、相変わらず絶妙だ。
次巻からは遂に榊ウラが本格的に物語に絡んでくることになり、益々の盛り上がりが期待できる。