あなたの好きなライブアルバムと言われて、真っ先に思い浮かんでくるものの1つ。イタリアンロックを代表する、異端的、アヴァンギャルド民俗音楽風ジャズロックバンドAREAの素晴らしすぎるライブアルバム。75年にイタリア各地で行われたライブから5曲を選んで収録。AREA黄金期のメンバーによる、スタジオ盤を超えるハイテンションな演奏が楽しめる。AREAはスタジオ作でもすさまじい迫力とエネルギーが噴出する演奏だが、やはりジャズ系統の音楽はライブが一番だ。激しい熱狂の渦に巻き込まれる。
「7月、8月、9月(黒)」は代表曲。モノローグなしで始まる。エネルギッシュなボーカル、緩急自在、しなやかでキレのいいアンサンブル、いきなりテンションは最高潮。「オデッサのリンゴ」はスリリングに突っ走る演奏に圧倒される。中盤、展開が切り替わる所のブレイクは一瞬で終わらず、リンゴをかじるという面白いパフォーマンスを披露。後半のファンキーな展開ではボイスパフォーマンスが原曲以上に強烈。「赤い彗星」ではデメトリオ・ストラトスのエモーショナルな民謡風ボーカルが存分に堪能できる。より感情がこもっている。「Area(A)zione」は緊迫感に満ちたインプロヴィゼーションを繰り広げる大作。奔放に駆け巡るエレピソロを中心に盛り上がる序盤。中盤、静寂の中で張りつめ軋むギターソロが飛び込んでくるリズムとともに一気に沸騰する場面がカッコイイ!そのギターソロに続くのはボーカルの見せ場…声という楽器の繰り広げるソロパートと言えそう。終盤のベースソロも印象的。「Internationale」はパリコミューンの成員によって作られた革命歌をアヴァンギャルドにインスト化したもの。激しく加熱していく演奏からメロディアスなテーマが立ち上がって全てのパートが1つにまとまる瞬間がたまらない!感動的!観客の盛り上がり方もすごい。