その可愛らしい見た目に似合わず、気怠くハスキーな声が
印象的なL.A.発の3人組The Like。企画ものでは、と半ば
眉唾もので耳を傾けるも、なかなかどうして筋の良い聴き
応えある1枚である。
序盤の“June Gloom”は、リズムの転調から一気にサビに向かう
展開と、乾いた低音に重なる倦怠感が印象的な一曲。“Waiting”の
明朗なメロディ、アナログ感強く、歌唱法の節々にFiona Apple
を彷彿とさせる、掠れ声混じりの低音ボーカルも、全体のくぐもった様な
雰囲気に絡まった良い味を出している。“Under The Paving Stones”
の骨太なベース・ラインにメリハリあるテンポも小気味良く、後半に
かけても“Too Late”、“We Are Lost”といったツボを押さえた
耳馴染む良作が続く。
楽曲そのものは、Indie Musicの系譜に沿った作りで特に真新しさを
感じさせるものではないが、Sophia Coppola の映画から抜け出て
来た様な、華奢で可憐な美少女達という外見とは裏腹に、全てを
見透かしているかの様な醒めた佇まいに、地味なからも辛辣な洞察力
が反映されたサウンドは、恐いもの見たさにそそられる魔性を秘めている。