氷室京介さんの20th記念ベスト
作品的には「Single」ベストになっておりますが、
「S-HIT」の「S」の、本人の込めた意味は、「Single」の意味ではないです。
まず、前置きとして、本人は20thとしてオリジナルアルバムを発売するつもりでしたが、
「ベスト→オリジナルの流れのがいい」という周りの後押しのもと、
急遽ベストアルバム発売となりました。
本人は「もうベストはいらない」と考えていらっしゃっていたようですが、
実際に並べた曲順を聴き、当時の考え方の変化や、環境の変化が顕著に現れており、
「奇跡的なベスト。めったにこんなものはできない。」とおっしゃっていました。
1枚目と2枚目の境界や考え方の変化。ある人物との出会いによる変化が現れた曲。
「CLOUDY HEART」を急遽収録することになった意味。
ラストの曲の意味。全てに意味のあるベストです。
特に1枚目と2枚目の変化は、素人耳でも分かるほどで、
当時の氷室さんの環境や考えが激変したのが分かります。
このベストを聴くと、氷室さんが本当に誠実にまじめに、
音楽と向き合って生きてきたのがわかります。
セルフカバーの「Keep the faith」はヘヴィな仕上がりに。
「Be Yourself」は、昔iTunesのポッドキャストでかかっていたデモを
ちゃんと作りなおした曲。
非常に素晴らしいベストアルバムです。
会社的には商業的アルバムなんでしょうが、
氷室さん本人としては、20thにふさわしいベストになっています。
ベストアルバムに対して、異常なほどの嫌悪感を抱く人が多いですが(その気持ちはわかります)、
そういった商業的なものに対する嫌悪感を忘れ、
ちゃんとした本人の込めた意味を、真摯に受け止めて欲しいと感じる、
そんなベストです。