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あまり気を入れて書かれた小説とは思えません。
こんな魅力的なヤツはそういませんヨ。演技の天才で、ある時は老婆になり、またある時はパブリックスクール出身者に化けたり。けれど、本当の彼は泣く子も黙る元IRAの天才ガンマン。そんなギャップがまたかっこいい。男も女もどうぞ惚れてください、という感じです。
この作品は非常に巧妙に作られています。様々な角度から話を切りつめ、そして最後に一つの話に結びつく。読み手をぐいぐいひきこむ力があり、「次は?!次は?!」と思わせ、そのドキドキ感がたまりません。読む時の感じは、おもしろい推理小説を読んでいる時のよう。
また、「人生とは何か」といったことも語りかけてくる作品です。狂気に見せられた人間。危険な世界にいることでしか「生きている」ということを見いだせない主人公達。彼等は、なかば人生を楽観視している。<実は、こうした人物像はジャック・ヒギンズの人生観そのものなのです。彼は実際に「死」と隣り合わせの経験をベルリンに勤務中にしたそうで、それ以来なかば人生を楽観視するようになったとか>
あと、時事問題的な内容が色濃く含まれていますー例えば北アイルランド紛争だとか。が、特定の真理や信条をもって書かれたモノでなく、比較的中立的な立場にたっているように思うので、そこが非常に優れていると思います。とにかく読んでみてください。
余談ですが、ショーン・ディロンものは他にもわっさわっさあります☆ ショーンの悪党時代を知りたい方は「嵐の眼」を読むとグー!ショーンのモデル(原型?)を知りたい方はどうぞ「死に行く者への祈り」を読んでみてください☆
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