著者の理念と作法を延々と押しつけられながら言語の概念あたりからダラダラ進行するような本が、よくある「学ぶ本」「入門書」に多い気がしますが、こちらの本は表題に「学ぶ」とありながら、基本的にはサンプルコードを読んでくださいというスタンスで、あとはサンプルコードの簡単な説明・補足程度のみの実用書です。
Javaの基本は分かってるし、eclipseもインストールしてみたけどAndroidでは何ができるの?
という人にとっては、まさに「学ぶ」本としてピッタリではないかと感じます。
まったくの初心者でもコメントの入ったサンプルコードが分かりやすいので、この本とJava言語のレファレンスブックでもあれば結構作りたいものを作れるようになるんじゃないでしょうか。
私もそうなのですが、著者の頭の中の思考をトレースしてダラダラ書かれるより、サンプルコードそのものをドンと出されたほうが理解できるタイプの人にはピッタリの本です。
内容的には基本的なUI、画面表示、映像、音声、各種センサー、ネットワーク、SQLite、等々を使うためのコードが載っています。
Androidで何か作るために必要な部品は、ほとんど揃っていると言ってもいいんじゃないでしょうか。
実用として使えるかどうかは作る人のセンスなので別として、Twitterのクライアントや、端末を振って音を出すアプリくらいならすぐ作れそうです。
不満点は、もうちょっと細かいサンプルと目次が欲しいです。
例えば画面の明るさを変更したい場合。
「画面の明るさを変更したいんだけど目次にないなあ」「画面関連のとこにもないなあ」「どっかにあるのかなあ」
こういう、あるだろ!と思うサンプルが目次に無いこともあります。
Webで検索して調べてみりゃ簡単に「setBacklights」を使うのかな?と分かるんですが、何分もかけて本の内容を調べて、結局見つからずWebで検索して数秒で見つかる…。ようなことが何度かありました。
そんな感じで、なんでも載ってるような錯覚をしてしまうのも出来のいい証拠だと思います。(私がただのアホなのですが)
やはりこの手の本は紙で見てなんぼですね。
Webの「逆引きAndroid入門」なんかも似たコンセプトでよく利用していますが、私が古い人間だからなのか、紙の本と画面上の文字では理解度が違う気がします。
そんな感じで、Androidアプリを作りたい人にとっては全体的によく出来た本なのでおすすめです。