2011年に母国ブラジルや英語圏で発売されたパウロ・コエーリョの新作。本人のインタビューによると、2006年に3ヶ月かけて旅に出たときの体験を下敷きにした自伝的作品だそうです。
魂の充足を求め、シベリア鉄道に乗ることにしたパウロ。途中下車しながら、モスクワからウラジオストックまで9288キロに及ぶ旅に出ます。道中で出会った謎の美女Hilalと魂を通じ合わせたり、通訳のYaoから“気”の神髄を学んだり、500年前の前世にタイムスリップし自身が前世で犯した“罪”を知ったり…。
僕もかなり前ですがシベリア鉄道に乗ったことがあり、当時のことを思い出したりしながら読みました。旅好きの人は自身の思い出を投影する場面も多いでしょう。また、前世や現世、そして来世のことまで考えさせられたりするきっかけにもなりました。ただ、話の方向性がなかなか見えてこないため途中退屈してしまったり、スピリチャルで観念的な度合いが強く難解なため、読むのが苦痛になったりもしました。本当は書きたくなかったが、気づいたら書いていた、とも著者はインタビューで語っていることからして何だか非常にスピリチャルじみています。