久しく低迷していたジャズメッセンジャーズが俄然注目を集めることにあったのは、やはりウィントンの加入によるものであることはいうまでもない。
ここでのウィントンは本当にすばらしい。「リー・モーガンの再来」というキャッチフレーズが大げさではなく、期待の新人たる、颯爽としたすばらしいプレイの連続だ。
しかし、ここで一つの疑問が生じる。
どうして、自身のリーダー作では、このようなストレートなプレイをしてくれないのだろう。ということだ。
思うに、ジャズの生き証人であるブレイキーに、気合いを入れられているため、もう何も考えないで、無心に吹きまくるしかなかったからであろうし、実力以上のものが絞り出されていたのではなかろうか(ウィントンのトランペットの演奏能力がすでに高水準にあったことは言うまでもない。しかし、ジャズはそれだけじゃどうにもならないのです)。
ウィントンに足りないのは、こういった無心に吹きまくる演奏が少なすぎることだと思う。なんというか、ジャズが持っている、快感に乏しいのです。
ウィントンファンは、メッセンジャーズ時代の演奏とその後の演奏を聴き比べて、どう思うのだろうか。
その辺の話って、以外と聞こえてこないのです。