このアルバムが発表されたのは78年末。そう、ピストルズのあの名盤からたったの1年ちょっとしか経っていないし、解散ライブからはほんの何ヶ月。確かに「METAL BOX(SECOND EDITION)」は凄い。しかしこのファーストで初期PILのすべてのエッセンスは堪能出来る。メンバー全員が新しい音楽(パンクではない何か)を作り出そうと気概に満ちていたに違いない。キースレヴィンの鋭利なギター、ジャーウォーブルのぶっといベース、ジムウォーカーの的確なドラム、そしてジョンの叫び。当時の写真を見ると彼らも凡百のパンクバンド並の容姿だがその内容は別物。発表当時はあまり評判が良くなかったそうだし、今聞くとあの名盤との連続性も確認出来るのだが、すでに新しい領域に足を踏み入れていることは「RELIGION」等を聴くと分かる。何しろ巷ではまだパンクス達がうじゃうじゃいてツバを飛ばしていたのだ。この時代にリアルタイムでロンドンにいたらひと月が一年にも感じられたことだろう。