2005年初頭にはその言葉すら存在しなかった「Ajax」ですが、
今ではWEB標準と思えるほどに定着し、関連書籍も数多く出版されています。
本書はAjax関連書籍の中では割と早期に出版された本で、「DOM」などの
Ajaxのキモになる技術の解説に、かなりページが割かれていますので、
JavaScriptの入門レベルを卒業した人が本書で学習すれば、
それなりにAjaxアプリケーションを実装することができるようになるでしょう。
ただし、Ajaxの最近の動向として、フレームワークやライブラリの整備が進んでおり、
いかにそれらをうまくして利用して開発するかに焦点が移行しつつあります。
そういった観点からいうと、本書はそこらあたりの解説が少ないので、賞味期限が
過ぎていると言えなくもありません。
また他の方も指摘されているように、本書は特にHTMLやDOMの部分の解説において
用語の誤った使用が数多く見られます。
例えばid属性やclass属性を、id要素・class要素といってみたり、
parentNodeプロパティがparentNode()関数になっていたりとかで、
HTMLやDOMの仕様に完全に精通していない方も執筆陣に参加していると思われるので、
注意が必要です。
これらから考えると、これからAjaxの入門書の購入を検討されている方には、
少し出費がかさんでしまい、かつ若干敷居が高く感じられますが、
スクラッチ(フレームワークなどを使用せずゼロからという意味です)で実装する際に
必要となる基本的な概念から各種フレームワークやJavaScriptのデバッグ手法まで
幅広く解説されている、オライリーの「実践Ajax」の方をおすすめします。