70年発表の1st。カーヴド・エアはソーニャ・クリスティーナ(vo)、ダリル・ウェイ(vln)、フランシス・モンクマン(k,G)、フロリアン・ピルキント(Dr)、ロブ・マーティン(b)の5人によって結成されたグループであり、その後もメンバー・チェンジを繰り返しながら活動していくが、グループ解散後も様々なグループやソロで活躍していく猛者が多数揃っていた。
ソーニャの美しいというよりは力強いヴォーカルとウェイのヴァイオリンがこのグループの肝であり、この作品ではまだ荒削りではあるもののその点は十分に楽しめる。また矛盾するものの、この作品では以降に見られるようなメンバーの出番の極分化は見られず、各メンバーの見せ場が用意されているところもポイントだと思う。比較的地味なドラマーの出番やベーシストの手による単独曲もあり、バラエティにも富んでいる。全体的にはサイケデリックとブログレを行き来するかのような作品だと思う。
楽曲としてはとにかく1.が素晴しい。ブルース・ロック調の曲が突然ぶった切られてヴァイオリンが出て来るところが鳥肌もの。単に美しいのでは無く狂気じみた開放感のようなものすら感じさせる。2.はウェイのエレクトリック・ヴァイオリンによるバッキングが素晴しい曲。5.は彼らの代表曲の一つでライヴのハイライトだった。緊張感をと美しさを伴ったウェイのヴァイオリンが素晴しいが、時代を反映したかのようなノイズ・サウンドは若干聞き手を選ぶか?(私は大好き) 8.は前記のベーシストのロブの曲。ピアノをバックにウェイのヴァイオリンがソロをとるシンプルな曲だが、混然としたこの作品の中の清涼剤のような役割になっており、シンプルな故の美しさを持ったはかない佳曲である。