2005年に生まれた、徹底的にバカで熱い、愛すべき青春映画の新たな佳作『逆境ナイン』。その原作者と監督が共に愛し、いわば必然的にテーマソングとなった永遠の名曲「夢をあきらめないで」―映画『時をかける少女』などを彷佛とさせる、ほのぼのとしたエンディング画面と曲とのマッチングが最高!―は今日、さまざまな形で聴くことができるが、そんな中でもこの曲は、ぜひこのアルバムで手許に置いていただきたい。これはそんな、個人的に激しくおすすめしたい1枚である。
さて、このアルバムは、岡村さん初期の3作『夢の樹』『私の中の微風』『liberte』(それと、あみん時代の楽曲を新たに録音したミニ・アルバム『Andantino』)からのセルフ・セレクション。カリブ海モンセラット島のAIRスタジオ―ジョージ・マーティン氏所有―で87年、リミックスされた(4、5、7を除く)。はかなさと強さが、そして、どこか懐かしい感じと新鮮さが同居した、渇いた心にうるおいを与えてくれる魅力的な音世界が、およそ1時間にわたって展開されている。なお、この時期のアレンジは田代修二氏、そして『ロードス島戦記』(OVAほか)の音楽でも知られる萩田光雄(光男)氏らがいい仕事をしているのだが、2の「はぐれそうな天使」が来生えつこ・たかお姉弟の作品であることも含め、ライナーにはクレジットされていない。ちょっと残念。
ちなみに、このアルバムからのシングル・カットという形で、シングル「電車/リベルテ」が発売されていた。