著者は「デイ・アフター・トゥモロー」や「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」等、数多くのハリウッド映画を手掛けたMarkChristiansen
AE中級者以上を対象とした非常に充実した内容になっている。
そして図説と文章のバランスが良い。
シーン1の基本操作では作業上便利なショートカットやAEでの効率的ワークフローを紹介している。
AEに限らずソフトウエアを勉強しだす時や新機能のチェック以外にマニュアルをバージョンアップごとに見直す人間はそういないと思うが
これは何年も前からAEを使い続けている人間にとっては効率的な復習になる。
特にCSに入ってから使いやすくなってきているグラフエディタの説明は非常に参考になった。
シーン2は主に合成について。
カラー補正、トラッキング、は勿論重要な要素ではあるが、「カメラと光学」は特に素晴らしい内容になっている。
というのもバージョンアップの度に3D機能が進化していくAEではカメラを理解することが欠かせなくなってくるからだ。
またお世辞にも扱いやすいとは言えないAEのカメラだが、パーティキュラーやFORMといったプラグインを効果的に魅せるためにもカメラの使い方はセンスと知識が必要不可欠だ。
この項はAE,実写のカメラにコンプレックスを持っている人は必読の内容になっている。
またカメラ以上に苦手な人が多いであろうエクスプレッションも丁寧に説明されていて、これはエクスプレッション初心者でも馴染める内容になっている。
シーン3では「光」や「気候と環境」などのチャプターが出てくる。
これは現実世界で感じる視覚的な概念というか、AEを通して現実の視覚世界を勉強するような内容になっている。
(ただ科学的解説が中途半端なので本書だけではなく自分なりに調べなければならない部分は多いし、これは翻訳のせいなのかわかり難い表現も多い)
AEの基本操作に慣れ、ある程度経験を重ねた人にとって最適な一冊。
丁寧に読めばAEを通した映像制作の表現の幅は広がるし、作業時間の短縮も期待できる。
また、「他のアプリケーションに対してAEの弱点がなんなのか?」も全編を通して知ることが出来る。