現在はアンビエントで幻想的な作風を歩むデヴィッド・シルヴィアン。しかしここで聴けるのは、1980年代を先取りした、極めてキャッチーな音である。原題「Adolescent Sex」。シルヴィアン本人は、「30秒以内で歌に入れ、などレコード会社に強制された」と語り、特に 1st. に対し、厳しい発言をしている。
しかし、自分はキャッチーで良いメロディーがたくさんある、このアルバムが一番好きだ。とにかく分かり易いし、あっという間に覚えられる旋律は、ポップ・ミュージックに欠かせない要素である。
メーターを見ると、実は30秒では歌に到達していない(笑)、オープニングの「Transmission/魅惑への招待」からして、並のバンドに作れる曲じゃない。低音ながら素晴らしく上手く、歯切れの良いヴォーカル。ヴォーカルが低い分、高音にキーボードを配置した演奏は、それまであまりなかったものだ。
ブロンドでルックスも良く、後にアニメ
「MONSTER」オリジナルサウンドトラックでエンディングを歌ったことから、「ヨハン」にも例えられる彼。「日本」というバンド名から、何度となく来日し、関係は今も深い。
セクシーで魅力的な楽曲。メディアを思わせる近代的な言葉を効果的に使った歌詞。1970年代終わりの録音とは、とても信じられない素晴らしい音質のアルバムでもあり、今改めて愛聴している。たまにはこの頃の曲も演奏して欲しいな。